「代償?」
レインが首を傾げると、レオンは目を伏せる。
「神龍ほどの浄化の力が無い彼女は、彼女自身が穢れることを止められなかった。彼女は意志の力で耐えていたけどね。でも、彼女の血を引く子供達は、生まれた時から穢れを背負ってしまった」
そのせいで、醜い心を持ってしまった。
「だから、このままでは駄目だと思った彼女は、自分が死ぬ前に、浄化の種を子供に植え付けた」
浄化の種が芽吹くには、長い時間がかかる。
彼女の血を受け継ぐ子供達が、また子供を生み、血と共に浄化の種も、子供達の体の中を移動していった。
「そして……レイン。君の代で、ようやく浄化の種が芽吹いたんだ。だから、君はリーザと同じように、清らかな心を持って生まれた」
長い年月をかけて、レインが龍王から受け継いた浄化の種が、レインの中で芽吹いた。
「でも……それじゃあ、セレーナやアルは?」
「双子の交わりの影響か、アル君には浄化の種の半分だけ体に入っている。そして、もう片方の浄化の種はレインの中に。……セレーナは君が浄化の種を取り込んだその代わりに、君が持っていた穢れを取り込んでしまったんだ」
「!!」
レインが浄化の種を芽吹かせることが出来たのは、セレーナがレインの穢れを背負ったからだ。
「双子って言うのは不思議だね。生まれる前から、お互いのことを思い合っていたんだから」
「……私が、エレインの穢れを……?」
レオンの言葉に、セレーナは衝撃を受けたかのように膝を着いた。
自分が歪んだ人間だと自覚していた。でもそれは、エレインという妹を失ったせいだと思っていた。
けれども、生まれる前に自分の穢れと、エレインの穢れを取り込んでいた。
だから、こんなにも歪んでいたのかと思うと、思わず笑いたくなる。
「ふっ、あははは!私が、私が歪んでるのは、エレインの穢れのせいですって?!あは!あははは!」
笑いながら、涙が溢れてきた。歪んだ自分は、エレインに仕えていた竜騎士に、散々酷いことをさせてきたのだ。
時には、気に入らない人間を処刑させたこともあった。
それが、全部エレインの穢れを引き受けた代償なのか。
「………あははは!あは、あははは」
「セレーナ!」
笑い続けるセレーナを、レインは抱き締めた。
「……エレイン」
「……ごめんなさい。ごめんね……私が背負うべきのものを、貴女に押し付けて………本当に……ごめんなさい」
レインはセレーナの体を、強く抱き締めた。
(自分の穢れは、自分で背負うべきなのに……)
「…………いいのよ。エレイン」
セレーナの静かな声に、レインは体を離す。
「私が穢れを背負ったから、貴女は穢れないですんだんだわ。私……貴女を守れたんだわ」
いつも自分の手を引いてくれた妹。本当ならば、姉の自分が手を引かなければいけなかったのに。
「私、良いお姉ちゃんになりたかったの」
「………姉様っ」
レインはセレーナに抱き付いて泣きわめいた。
「……レオン。聞きたいことがある」
「ん?」
「何故、城の人間の記憶を書き換えた」
竜騎士はレオンへと詰め寄る。
「それが、ティアナとの契約だからだよ」
レインが首を傾げると、レオンは目を伏せる。
「神龍ほどの浄化の力が無い彼女は、彼女自身が穢れることを止められなかった。彼女は意志の力で耐えていたけどね。でも、彼女の血を引く子供達は、生まれた時から穢れを背負ってしまった」
そのせいで、醜い心を持ってしまった。
「だから、このままでは駄目だと思った彼女は、自分が死ぬ前に、浄化の種を子供に植え付けた」
浄化の種が芽吹くには、長い時間がかかる。
彼女の血を受け継ぐ子供達が、また子供を生み、血と共に浄化の種も、子供達の体の中を移動していった。
「そして……レイン。君の代で、ようやく浄化の種が芽吹いたんだ。だから、君はリーザと同じように、清らかな心を持って生まれた」
長い年月をかけて、レインが龍王から受け継いた浄化の種が、レインの中で芽吹いた。
「でも……それじゃあ、セレーナやアルは?」
「双子の交わりの影響か、アル君には浄化の種の半分だけ体に入っている。そして、もう片方の浄化の種はレインの中に。……セレーナは君が浄化の種を取り込んだその代わりに、君が持っていた穢れを取り込んでしまったんだ」
「!!」
レインが浄化の種を芽吹かせることが出来たのは、セレーナがレインの穢れを背負ったからだ。
「双子って言うのは不思議だね。生まれる前から、お互いのことを思い合っていたんだから」
「……私が、エレインの穢れを……?」
レオンの言葉に、セレーナは衝撃を受けたかのように膝を着いた。
自分が歪んだ人間だと自覚していた。でもそれは、エレインという妹を失ったせいだと思っていた。
けれども、生まれる前に自分の穢れと、エレインの穢れを取り込んでいた。
だから、こんなにも歪んでいたのかと思うと、思わず笑いたくなる。
「ふっ、あははは!私が、私が歪んでるのは、エレインの穢れのせいですって?!あは!あははは!」
笑いながら、涙が溢れてきた。歪んだ自分は、エレインに仕えていた竜騎士に、散々酷いことをさせてきたのだ。
時には、気に入らない人間を処刑させたこともあった。
それが、全部エレインの穢れを引き受けた代償なのか。
「………あははは!あは、あははは」
「セレーナ!」
笑い続けるセレーナを、レインは抱き締めた。
「……エレイン」
「……ごめんなさい。ごめんね……私が背負うべきのものを、貴女に押し付けて………本当に……ごめんなさい」
レインはセレーナの体を、強く抱き締めた。
(自分の穢れは、自分で背負うべきなのに……)
「…………いいのよ。エレイン」
セレーナの静かな声に、レインは体を離す。
「私が穢れを背負ったから、貴女は穢れないですんだんだわ。私……貴女を守れたんだわ」
いつも自分の手を引いてくれた妹。本当ならば、姉の自分が手を引かなければいけなかったのに。
「私、良いお姉ちゃんになりたかったの」
「………姉様っ」
レインはセレーナに抱き付いて泣きわめいた。
「……レオン。聞きたいことがある」
「ん?」
「何故、城の人間の記憶を書き換えた」
竜騎士はレオンへと詰め寄る。
「それが、ティアナとの契約だからだよ」


