「どうしたの? ニヤニヤして。はっ、まさか高校生を物色して年下に浮気か!?」 「やだーちがうよー。入学したてのさ、ベンに会ったばっかりの頃のこと、思い出してたの」 「ん? ああ、懐かしいなぁ。高校生若っけぇ」 ベンが私の視線の先を見渡して、定年退職したおじさんみたいに目を細めるから、私は思わず噴き出した。