14時半。

「はぁ、やっと終わったぁ！」

悠貴さんが、書斎から出てきた。

「お疲れ様。
お茶入れますね。
コーヒーでいいですか？」

私がキッチンへ向かおうと立ち上がると、

「暁里。」

「はい。」

「暁里がいい。」

「は？」

そのまま悠貴さんに抱きすくめられてしまった。

「悠貴さん？」

「疲れた時は、コーヒーより、暁里がいい。」

そう言って、私の頭に頬を寄せる。

「ふふ、もう…」

私はそんな悠貴さんが愛しくてされるがままになっていた。

「充電、できました？
そろそろコーヒー、入れてもいいですか？」

私が声をかけると、

悠貴さんは、ようやく腕を緩めてくれた。