!!!

私は、悠貴さんにしがみついて、元来た道を戻った。

そんなに有名な観光地でもないけど、ドキドキ感は満載だった。


車に戻り、更に進むと、道の駅に出た。

私たちはそこで昼食をとり、更に山奥へと進む。

渓谷を臨みながら、深緑に囲まれた山道を行くと、なぜか突然、お城が現れた。

西洋のではなく、日本の天守閣のようなお城。

「こんな所にお城があったの?」

「これは、城の形をしたプラネタリウム。
なんでわざわざ城の形にしたのかは不明
だけど。」

と悠貴さんは笑った。

私たちは、中に入り、星を見た。

手を繋いで夏の星座を眺める。

「綺麗でしたね。
でも、プラネタリウムだったら、天守閣より
西洋のお城の中の方が雰囲気が
デートっぽくて良かった気がする。」

と私が感想を言うと、

「確かに、そっちの方が来場者は多かったかも
しれないな。」

と悠貴さんは笑った。