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教室へ戻り、担任からスマホを返してもらったあたしはすぐにアプリを確認した。


ちゃんとスマホから消えている。


あたしは泣きそうになりながら颯樹を見た。


颯樹も笑顔でスマホを持ち上げて見せて来た。


消えた。


本当に消えたんだ!


悪夢のような時間は過ぎ去ったのだ。


自分のスマホを確認した生徒たちもそれに気が付き、口々に喜びの声を上げている。


カリンは1人だけ不服そうな表情をしていたけれど、そんなカリンに声をかける生徒は誰もいなかった。