そう考えると心は踊った。


今ま生きてきた中で1番楽しいと感じられる。


「あのさ……」


職員室のある2階へとたどり着いた時、おずおずと翔太朗が声をかけてきた。


「なんだよ、奴隷」


わざとそう呼ぶと翔太朗はキュッと口を引き結んだ。


翔太朗は俺よりも成績が良くて、テストの度に俺に見せびらかしてきていた。


それを思い出すと胸クソが悪くなり、イジメてやりたくなるのだ。


「アプリを消したら、いくら奴隷を増やしても意味ないんじゃないかな?」


翔太朗は俺から視線を外してそう言った。


「なんだ、そんなことか」


俺は呆れて笑ってしまった。