目を開けると、隣に愛しい人の寝顔がありあたしは体が熱を持つのを感じた。


体を合わせることはなかったけれど、とても愛しい大切な時間だった。


「なに、見てんの」


薄目を開けた颯樹が目ボケた声でそう言い、大あくびをした。


「朝になっちゃったよ」


窓から差し込む太陽の光に目を細める。


今日も梅雨とは思えないくらいのいい天気だ。


結局、あの後颯樹は泣きじゃくり、あたしはもらい泣きをして、そのまま2人で眠ってしまった。


夜になってから一度目を覚ましたけれど、颯樹から帰らないでほしいと命令を受けて、泊まる事になったのだ。