それでも、2人はあたしと一緒に図書館を出て歩き出した。


それは間違いなく2人の意思で、ここに主従関係は存在しない。


そう思うと、嬉しくなった。


「なにモタモタしてるの? 早く行こう」


振り向いた紗菜があたしの手を握りしめて足を速めたのだった。