「やっぱり、高田高校でもあのアプリが広がってたんだよ。それで奴隷になった生徒が爆発してあの事件が起こったんだ」


あたしはそう言い切った。


この書き込みを見る限り、高田高校はあたしたちの学校よりも更にひどい状況にあったことが伺える。


奴隷たちが王様を殺したいほど憎んでいたとしても、不思議ではなかった。


「だけど新聞にはあのアプリについてはなにも書かれてなかった」


亜美の言葉にあたしは頷いた。


「書けなかったんじゃないかな」


そう言ったのは紗菜だった。


「あたしも、そう思う。どれだけ生徒たちがアプリについて説明しても、きっと信じてもらえない。あたしが先生に相談した時に、アプリは起動しなかったの。まるで意思を持っているみたいに感じた」