《絶対命令アプリ》というものを検索してみても、有力なページはヒットしなかった。


そのようなタイトルの漫画や小説が出て来るばかりだ。


実際にこのタイトルのゲームはこの世には存在していないようだ。


「なにも見つからないね」


隣の席のパソコンで調べていた紗菜が、指先で目を押さえながらそう言った。


もう1時間ほどパソコンで調べものをしているから、さすがに疲れて来た。


図書室の中には他にも沢山生徒たちの姿があり、みんな勉強に励んでいる。


ずっとパソコンで勉強以外のことを調べていたのは、あたしと紗菜の2人だけだった。