次の瞬間、画面上で勝敗が決まっていた。


3人の中に沈黙が下りる。


次の瞬間、紗菜が大きく肩で深呼吸をしていた。


「勝った」


紗菜が頬を紅潮させてそう呟いた。


さっきあたしに負けているせいで、震えるほどの喜びを感じているようだ。


一方亜美はその場に立ち尽くしていた。


涙が滲んでいる目の中には絶望の色が浮かんできている。


顔からは表情を失い、まるで蝋人形のように見えた。


「大丈夫だよ亜美。亜美を奴隷扱いなんてさせないから」


あたしはすぐさまそう言った。


せっかく仲間にしたのに精神的に追い詰められて使い物にならなくなったら意味がない。


あたしの隣では紗菜が不服そうな顔をしているけれど、そんなことはどうでもよかった。


「今日の放課後、図書室に集合して」


あたしは2人へ向けてそう言ったのだった。