ただでさえ十数人からゲームの申し込みが来ていると言うのに、自分から誘うなんてありえない。


「お前、まだ誰にもアプリを紹介してないだろ」


颯樹に言われてあたしは言葉に詰まってしまった。


その通りだった。


誘われたゲームを全部終わらせたとしても、アプリの紹介か新しい誰かとのゲームが残っている。


どちらにしても、あたしはこのゲームを第三者に拡散することになるのだ。


「それなら、自分からゲームに誘って仮装通貨を出に入れる方が賢い」


そうかもしれない。


負けた紗菜にだって1億円という大金が入っているはずだ。