その文字を下へスクロールしていくと3年A組の生徒の名前がズラリと並んでいる。


アプリをダウンロードしていない生徒の名前まで書かれていることに、愕然とした。


このアプリは本当にあたしたちのすべてを見ているのかもしれない。


「ねぇ、なにしてんの」


痺れを切らした美奈が低い声でそう聞いて来た。


あたしが先にジャンケンをしなければ後出しができないから、美奈は動けずにいるのだ。


「もう少し、待って」


あたしはそう言ってクラスメートの名前を見て言った。


イケニエとは具体的にどうなるのか、アプリはそれを教えてくれなかった。


でも、南の件を思い出すときっと命にかかわることではないのだろう。


ちょっと具合が悪くなるとか、きっとその程度だ。