何度も送られて来たアプリの紹介を見せれば、きっと異常性を感じてくれるはずだ。


そう、思ったのに……。


画面に表示されたのは美奈とのごく普通の会話だけだったのだ。


アプリの紹介メールなんてどこにもない。


「なんで……」


全身から嫌な汗が噴き出して来る。


こんなハズない。


一晩中紹介メッセージが送られて来て、起きた時にはもう強制的にダウンロードされていたんだから。


「おい、どうした宮田」


「先生……。このアプリは本物なんです。この中でゲームをして勝ったら王様、負けたら奴隷になるんです!」


あたしの焦っためちゃくちゃな説明に、田中先生は頭をかいた。