「滋とあたしは幼馴染で仲が良くて、だからゲームだって言われてもなんの疑問も持たなかった……」


そこまで言い、下唇を噛んだ。


光ちゃんはこのゲームのせいで信用していた幼馴染を失ってしまったことになるのだ。


颯樹の顔を思い出し、あたしの胸がチクリと痛んだ。


この胸の痛みとは少し違うかもしれないけれど、近しい物はあるかもしれない。


「そうだったんだ……」


「滋、最初は冗談でジュース買って来てとか、勉強教えてって言ってきてただけだったんです。それが、今日登校してきてここに連れて来られてから豹変して……」


光ちゃんは自分の体を抱きしめて青ざめた。


「そうだったんだ。でももう主従関係は解消されたから、きっと大丈夫だよ」


あたしの言葉に光ちゃんは首を左右に振った。