6月、松浦は恐怖の期末テストが一週間ほど前に迫ってきていた。



今は朔と真凛と聖理奈が遊びに来て、みんなで勉強会をしている。





これぞ正しく、妖斗が欲しかった日常だろう。



「……これは~で、」





ピンポーン


俺が妖斗に熱心に勉強を教えていた矢先、訪問者が家に現れた。



「悪い翼咲、開けてきて」


「おー」

ドアの近くにいた翼咲が立ち上がり、開けに行く。



「翼咲!!……久しぶり、大きくなったわね」






「……今すぐ帰れこのクソ野郎。のこのこ人の個人情報調べて家に来てんじゃねぇーよ」





直後、翼咲は冷徹にそう言った。