1週間もせずに退院した俺は、光にぃと翼にぃと朔と聖理奈と真凛と、飛鳥街の商店街に来ていた。




【ローズ】




商店街の中央あたりに建ったビルの8階にあるそう書かれたキャバが、目に付いた。




麗羅さん曰く、朔の母親はここにいるらしい。





「……妖斗、大丈夫?」




真凛が俺の服の裾を引っ張ってきた。





「……たぶん、大丈夫」




「まぁ、朔の母親指名してお金渡せばいい話だしなー、すぐ終わるだろ!」




「……うん」

翼にぃに笑って背中を押され、俺は迷いもなく微笑んだ。








「じゃあ、行くか」


「「ハイハイ、行ってらっしゃいな」」




これ、デジャヴだ。


聖理奈と真凛には店の前で待機してもらい、俺達4人は足を踏み入れた。