初めて、兄貴って言われた。






そんだけで、ボロボロ泣けてくる。







なぁ翼咲……何でお前も聖里奈も俺の考えることがわかんだよ。








……兄の威厳もクソもねぇ。







でも、……それでもいいのかもしれない。






バンッ!


直後、俺は聖里奈に背中を押され、
翼咲の胸に飛び込みそうになった。



翼咲は俺の片手をつかみ、そのまま
俺の身体を抱きしめた。



「翼咲……俺を救ってくれるか?」




「当然だろ!!」





高らかにいい、翼咲は笑った。




ますます目頭が熱くなっていく。



ああもう。




お前も妖斗も、最っ高の弟だよ………。