……俺だって好きだ。







ずっと好きだった。





小2の頃に転校してきた俺に、




『ねぇ八尾、……私が校内案内してあげよっか?』



1番最初に声を掛けてくれたのが聖里奈だった。





親の顔の記憶も忘れ、無愛想に成り果てていた男に、
聖里奈は易々と声をかけてくれたんだ。





一目惚れだった。



話してるうちに、どこか大人びた中身も好きになった。



それからずっとずっと好きだった。





……それでも、好きになったらいけないって、そばにいたらいけないって、いつか離れなきゃいけないって、そう思って生きてきたっていうのに、お前は……っ。





なんで、こんな簡単に見抜かれるんだろうな。