ブーブーブー。



入学式が終わって翔太さんや優姫さんと写真を撮っていたら、妖斗から電話がかかってきた。





《光輝さんっ、暁……っ、暁にぃが……っ》



携帯から聞こえてくる声は震えていて、




妖斗が泣いているのだと思った。





「暁斗がどうした?」



《おっ、おき、……起きた》





妖斗はすごく小さな声で、しかし、確かにそう言った。





「妖斗、面会終わりの夜7時に迎えにいく。それまで好きにしろ」







《え……》




戸惑った声を走った妖斗に、俺は笑って応じた。




「話したいことが沢山あるんだろ?」





《……うんっ、ありがとう》






そこで、通話は途切れた。