「……なんで構うんだよ。俺、ただのお前の友達の義弟じゃん」
俺がそう言うと、朔はぁーっとため息を吐いた。
「……あのさ、それが理由じゃね?ねぇーよ大した理由なんて。強いて言うなら、気になるから?」
朔は困ったように笑う。
「……気にすんなよ」
「嫌だわ」
直後、朔は俺の片腕を掴んで歩き出した。
「は? ちょっ、おい!!」
思わず立ち上がって抗議しようとすると、
朔は俺の腕を掴んだまま走り出した。
「馬鹿!放せっ!!」
「嫌だねー」
あくびれもなくそう言った朔に、俺は家まで強制連行された。
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