「正直、あのまま無理させてたら一体何年で退院できるか。


リハビリしたって、その分時間がかかる」





俺のせいで、時間がかかる?




「……俺は、見舞いに来ない方がいいってこと?」





「……いや、そうは言ってない。つか、暁斗は弟のお前見舞いに来なかったら、それこそリハビリのやる気がなくなるだろう」


「そっか……」




無意識のうちに、身体が震えていた。



じゃあ、一体俺はどうすればいいんだよ。






なんで、何でこんなことになる。






「妖斗、もう一度聞くぞ。お前に、死ぬまで暁斗を養う覚悟はあるか?



ありゃあなぁ……歩けるようになったところで、社会復帰は無理だ。





長年学校に通えなかったお前ならわかるだろ?……20歳でついこの前まで植物状態で小学校しか通ってないようなヒトを雇う会社なんて、何処にもないんだよ」







その通りだ。





俺は、その事実を身にしみて実感してる。