「……なぁ、この出来損ないのバカ息子。本当に、無駄に背だけ伸びたな?180くらいあるか?」
親父は、俺の腕を掴んだ。
「……黙れ」
178だよバーカ。
180いってねぇわ。
内心では反抗してるのに、怖くて腕を振り払えない自分が嫌になった。
「……おいおい、俺に口答えする気か?随分口だけ達者になったなぁ?」
ガガガっと、親父は徐々に俺の腕を握る力を強めていった。
「ぐっ!!」
振りほどけねぇ……。
「「「光輝!!」」」「光にぃ!」
「光輝さん!」
聖理奈達4人が、駐車場の前に現れた。
「ぐっ!!」
直後、腹を殴られ、俺は背中をバイクに強打して、道路に座り込んだ。
「い……ッ!?、あっ、ア゛ア゛ア!!!」
左足の太ももを、親父は容赦なく踏みつけた。
足を左右に動かし、親父は俺の太ももを弄くり回した。
「……てめぇふざけんな!!今すぐ光輝から離れろ」
翼咲は叫んだ。
親父は翼咲を一瞥し、ポケットからライターを取り出して、それに火をつけた。
「断る。この出来損ないは、れっきとした俺の子供だよ」
そして、その火を俺の顔の前に突きつけた。