真凛と聖理奈と妖斗と朔乃と桃華は、翼咲の母親に、車で俺の家まで送ってもらうことになった。



俺は翼咲を取り返したバイクの後部座席に乗せて、二人で遅れて家に向かう。



「……光輝、言われなくたって、ちゃんと救うから」






走行中に、翼咲は小さく呟いた。






「あぁ。翼咲、これは提案なんだが、
……大学行くなら、お前次の総長降りろ。
高3から総長って、受験あるだろ受験。
妖斗は学歴的に受けられないからまだしも。



お前の大学の学費くらい、あの母親は払う金あるだろ」





「え、でも、そしたら次は……「兄さんだよ兄さん。妖斗と空我先生によると、小学生の時は喧嘩強かったらしいしなぁ……。


兄さんには、総長として白龍を永遠に支えてもらう。それがきっと、一番兄さんが今楽しいと思えることだ」







俺はそう言い、バイクをさらに加速させた。





「……そう、だな」





翼咲は俺の言葉に、嬉しそうに賛同した。