「―――⁉」
 

え⁉ なんでいきなり生徒だとばれてる⁉ 今日制服じゃないのに!


「どこでわかった?」
 

流夜くんは別段焦った様子もなく訊ねる。


いやその反応もおかしいよ!


「華取咲桜、だろ? 藤城の」


「やっぱこっちの生徒も網羅してるか。お前に隠す意味ないと思ったから真正面から連れて来たんだよ」
 

流夜くんが私の方を向いて、軽く頭を撫でた。


「神林蒼(かんばやし あおい)。俺の一個上の桜学の教師。Pクラスに入れる人材発掘が主な仕事だから、咲桜のことも知ってると思って隠さなかっただけだ。告げ口趣味じゃないから心配ない」


「神林、先生? ですか?」


「あー、流夜の同業者――だ。よろしく」