「笑満」
 

一限が終わって、すぐに笑満に寄った。


「なにあった?」
 

声をかけると、笑満の肩が震えた。


そしてのろのろと顔をあげる。


唇を真一文字に結んで、私を見上げて来た。


「は……おとくん、怒らせたかも……しれない………」


「―――頼」


「うー?」
 

頼がむくりと机から顔をあげた。


「遙音先輩んとこ行くよ。写真許可する」


「わーい。笑満―、オトをシメるのは任せろ」


「ちょ――」 
 

頼も立ち上がったのを笑満が止めようとしたそのとき、勢いよくドアが開いた。


「邪魔する」