「いいの? 忙しくない?」


「通常通りだ。咲桜が都合悪くなければ」


「行く! たい!」


「いくたい?」


「行きたいが混ざりました!」


「元気だな」


「急に元気なった! ありがとうございます!」


「……やっぱ体育会系なんだな」
 

流夜くんが軽く笑った。
 

二人での食事のときも、向かいには座らない。


隣か、角を挟んで座る。


流夜くんのところで習慣になっているのだろうか。
 

笑満に言ったら不思議そうな顔をされた。「正面から見たくないの?」と。


勿論真正面から見ていたい。


こんなカッコいい人、絶対いないし。


でも、なんとなく――隣がよかった。
 

今日も角を挟んでの、食事。


「どこ行くとか、訊いてもいい?」