……愉快な過去もあったものだ。
雲居の言うように顔の筋肉一つ動かすのも珍しかった神宮が、今では恋人にふにゃけたカオしてダダ甘い。
学校で見たあいつが未だに信じられんよ。
……しかし今、封筒の中が現実だった。
華取さんはそれを受け取り、開いた。
見る間に華取さんの顔から色が消える。
「……残念ながら――と言うのが相応しいかわかりませんが、華取さんの依頼の結果は、それです」
「………確証は?」
「八十七パーセントです」
「……これを調べたのは、宮司くんだけかい?」
「はい。一人でやったために時間がかかりました」
すみません、と謝った。
華取さんは書類を伏せるように置いた。
「では、この検査結果は抹消してほしい」
――え――抹消――⁉
「っ、華取さん、それは――」



