本当に迎えに来てくれた。


「あ、あのっ」


「うん?」
 

当然のように手を差し出して来た流夜くんに、一瞬戸惑ってしまった。


なんかいつもより紳士的で……カッコよく見えるのですが……!


「あり、がとうございます」


「うん。じゃ、行くか」


「……はいっ」
 

うわー! 興奮冷めやらない。


送って来てもらうことはたくさんあったけど、こんな風に迎えに来てくれるのは珍しい。


……この前来てくれた時は、うん、ごめんなさいでした。斎月のことで騒ぎました……。


「けど、在義さんがほんとにいないとは思わなかった」