「……笑満ちゃんはそれでいいの?」
 

七月三十一日。午前の補講が終わった後、咲桜はすっ飛んで帰って、頼は相変わらずフラフラしていて、笑満ちゃんは俺と一緒に、咲桜と出逢ったという公園にいた。


「え? 勿論。在義パパは乗ってくれるよ」
 

笑満ちゃんはキリッとした顔で返した。


うーん、まず驚くのはあの華取在義さんを『在義パパ』などと呼べる肝の据わり具合だ。


じゃない、なんで父親と口裏合わせをしているんだ。
 

はっきりと再会する――前から勿論、学内で笑満ちゃんのことは認識していて、かなり意識して見ていたから感じてはいたけど、……なんっか色々ずれてるんだよなあ……。


……咲桜とか頼の所為なのかなあ……複雑。


「乗ってくる華取さんもどうかと思うけど……」
 

相手が神宮だから許したのだろうけど。


……うーん、まだ唸ってしまう。