「うん」 「すきよ。誰よりも愛してる。ずっと降渡の一番でいたい」 「……ありがとう」 「………だから、…………はい」 小さく、こっくり肯いた。 「ほんと? 十六回目?」 「十七回目じゃない? どっちかって言うと――わっ」 「もう一生離さねー。絶対ずっと幸せにするから」 「……もうずっと幸せよ、バカ」 降渡がいたから。 それは絆からの仕返しだったようだ。 俺がしたのと同じように、俺にだけ聞こえるように耳元に囁いてきた。