チラリとパソコンを見れば、考えながらでもやるべき事は出来ていた。

伊達に5年やっている訳ではない。

就職先が決まってから菜々子にプロポーズしたのだから。

結構長くやっているのだ。

「か、梶原、さん?」

控えめに呼び掛けられ、意識を結易に戻す。

結易は、一年後輩だ。

『いいよ。行こうか。』

微笑んで答えれば、頬を染めて頷く。

どうせ、話って…。

チッ と内心舌を打つ。このパターンは?あれだろ?

そんな事を内心で思ってるとは裏腹に、楽しそうにだけど、恥ずかしそうに話す結易に優しく相槌を打っておいた。

話の内容は、取り留めのないものだった。