【短完】俺の妻の秘密

『優子さん、菜々子に何がありました?』

何かあったのか、なんて聞かない。

だって、何かあっただろうことなんて、一目瞭然だ。

優子さんは、嗚咽混じりに話してくれた。

「あの、…ね、グッ、ウウッ、今日、菜々子と…遊ぶ約束して、た、か……、ら!!」

『ええ。菜々子から聞いています。』

「だから、……待ち合わ、せ、してたの!

それなの…グスッ、に、来なく、て、おかしい……グスッ……おと思ったから、迎えに、ウウッ、行ったのよ……!!」

『はい、。』

優子さんの背中を擦りながら、話を聞く。

「そしたら、ウウッ、ウッ…、家で倒れてて、慌てて救急車呼んで、、、」

そういったところで、手術室から、医者が出てくる。

俺を見て、親族のかたですか?なんて聞いてくるから、

まさか、なんて思って聞いてみる。

だけど、悪い予感は、当たってしまう。

「梶原 菜々子 さんの親族のかたですか?」