fairy3 空の物語 中

『俺と未来は先に行く。お前たちは優空とシアンが来るまで扉を守っていてくれ』

『……私に時間を稼げって言うの?』

『ああ、そうだ。奇跡も奇跡で時間を稼いで居てくれる。他にこんな事頼めるのはお前だけなんだ』

リヤンは深々と溜め息を吐くとオルドたちに背を向けた。

『分かった。早く行きなさい』

『感謝する』

オルドはそう言うと未来を連れて先に扉をくぐった。

『優空の方は良いとして問題はあの子ね』

「あの子?」

リヤンが見つめた先にはまっすぐ扉を見つめて立ち尽くすシアンの姿があった。

「シアンっ!」

早くシアンを呼ばないとあの手に引き釣りこまれて――

『あの様子じゃ……名前を呼んだところで反応は返ってこなさそうね』

「何でそんなこと言うの?!」

『何でって……ああそっか。人間のあなたには心が読めないものね』

「っ!」

嫌味を言われた気がして拳に力がこもった。