【雪菜】

二日後ーー

私とシアンは前日にオルドから指定された場所である【扉の間】に来ている。

『揃ったか』

ここに居るのは一葵以外の優空君・未来・奇跡、それとアカツキとオルドだけだ。

『大丈夫なのか未来?』

「大丈夫です。私も行きます」

『なら止はしない』

オルドは未来の覚悟を聞いた後、私たちの後ろに居るアカツキに目を向け軽く頷くと、目の前に手をかざした。

『我は扉を守りし、扉を扱う者なり』

オルドが何かの呪文を唱え始めると、私たちの周りにいくつもの魔法陣が現れた。

「こ、これは?」

『オルドが管理している扉は、この扉の間でほとんど管理されているんだ』

『それである特定の扉を呼ぶ時はこうして名前を呼ぶのよ』

「名前を?」

私たちはオルドのことを見守りながら扉が現れるのを待った。