fairy3 空の物語 中

『私は少し後悔してるよ』

「お前が?」

『だってやっぱりあの時ちゃんと、愛斗たちに言うべきだったんだよ! このままだと雪菜やシアンたちは大切な人たちと戦うことになっちゃうんだよ……』

「それはこの時代の雪菜たちが決めることだ。戦うにしても戦わないにしろ俺は自分の使命を全うするだけだ」

『奇跡!』

俺はシンクを置いて歩き始める。

『奇跡は本当にそれでいいの?!』

「構わない」

『奇跡……。どうして?』

俺はシンクの方へと振り返り言う。

「俺の目的は姉さんを助けることだけだ。姉さんさえ助かれば他はどうでもいい」

『その願いがこの時代の雪菜の幸せを奪うことになっても?』

「っ!」

シンクの言葉に俺は目を見開いた。

確かに俺がこれからやろうとしていることは、この時代の雪菜の幸せを奪うことになるかもしれない。

でも……。

それでも俺は……。

「俺は未来の姉さんの方が大切だ」

この時代の姉さんは確かに俺の姉さんだ。

でも俺はこの時代の姉さんよりも未来の姉さんの方が大切だ。

早くあの場所から開放してあげたいんだ。

『お疲れ様』って言葉をかけてあげたい。

そしてもう一度戻るんだ。

家族で過ごしたあの楽しかった生活にーー