fairy3 空の物語 中

『泉を覗き込んだ時に誤って手を滑らせて、私はキセキの泉へと落ちてしまった』

「っ!」

「じゃあ、シアンは……」

『シアンは一度死んでいる』

オルドの言葉を聞いて私たちは目を丸くした。

『俺たちが気づいた時シアンは泉の近くで倒れていたが、見つけた時には既に遅くシアンは息をしていなかった』

『シアンが死んだことによって雪菜の心が壊れてしまい、ヴィーナスは均衡の鍵を使って、雪菜の心をこれ以上壊れないように施錠した』

じゃあ、あの時に何もかもどうでも良いと思った感情に襲われたのは、シアンが泉に落ちたのが原因だったんだ。

『均衡の錠前のおかげで何とかシアンは息を吹き返した。目を覚ましたシアンは泉に落ちたことを覚えていなく、ヴィーナスはそれを良いことにシアンに嘘をついた』

『そう……。私には本当のことは話さず。私には“泉の近くで倒れていた”と言ってくれただけだった』

『それからだ。シアンの力が以前よりも弱くなったのは』

「それは雪菜の心に施錠をしたのが原因じゃないのか?」

優空君の言葉に真っ先に反応したのがシアンだった。

『それは違う!』

「し、シアン?」

『違う……。私の力が弱くなったのは雪菜のせいじゃない……。あいつが……リヤンが私の力を半分奪ったからなのよ!』

『っ!』

シアンの言葉にアカツキとオルドは目を丸くした。

リヤンがシアンの力を奪ったってどういうことなの?