fairy3 空の物語 中

『シアン。みんなにお前の生まれた意味と、お前が持っている使命について全て話す。いいな?』

『……いいよ』

シアンは力弱くそう応えると視線を下に投げた。

『シアンは……。シアンとリヤンはアクを倒す為だけに生み出された妖精なんだ』

「えっ……」

「アクを倒す為だけに?」

オルドの言葉にみんなは首を傾げた。

もちろん私も一緒に。

『ヴィーナスはアクが将来的に何か問題を起こすと考えた。きっと自分では止められない。ならアクを止める者たちを作ろう。そう思ったヴィーナスは二人を生み出したんだ』

『何それ? そんな話し初耳なんだけど?』

クレールは視線を下に投げているシアンを睨みつけた。

『しかし二人が生まれた時、アクはリヤンの存在する意味に一早く気づき、まだ赤子の妖精だったリヤンをキセキの泉へと放り投げたんだ』

『ちょ、ちょっと待ちなさいよ。キセキの泉に投げ入れられたのに、何でリヤンは生きているの?! あの泉に落ちたら這い上がってくるのが難しいってことくらい、みんな知っているはずよ?』

『ローザの言う通りだ。キセキの泉に落ちたら這い上がってくるのは難しい。だがリヤンは無の妖精だ。泉に落ちたくらいで死ぬなんてことはないんだ』

じゃあ自分の力を使ってずっと泉の中で暮らしていたってこと?!

『あら、だったら少しおかしいわね。アクを倒す為にシアンも生み出されたなら、何でシアンの力はリヤンより劣っているのよ?』

クレールの質問に対して答えを求める様にオルドはシアンに目を向けた。

それに気がついたシアンは顔を上げると話し始めた。