「宮寺の動向見ながらだけど、学内でも伝聞役くらいしてやるよ」


「……手間かけるな」


「気にすんな。前提、俺はお前らの味方だから」
 

じゃーな。言って、遙音は出て行った。


しかしあいつ、気が利き過ぎだろう……。
 

宮司が来る日でないとはいえ、咲桜に学内では逢えないと言ったら弁当届けてくれるって。
 

遙音とは年齢も離れているし、立場的には親代わりだ。


けれどどうしてか、俺たちと遙音の間にあるのは、対等、だった。
 

友人とか、そういう名前はつかない。