「え? なんで?」
 

笑満ちゃんの声が沈んだのが気になって見れば、少し暗くなっていた。


まさかとは思うけど……気にしてる?


「んー、気になるって言っても、あいつが咲桜に惚れ込んでるからかな。こんな奴だったんだーって発見ばかりだから、そんな顔させるってすげーな、と」
 

そう説明しても、笑満ちゃんの顔はあまり変わらなかった。


……離れた頃の笑満ちゃんにはなかった表情。


成長して、そんなカオもするようになったのか。……かわいーな。


「別に気があるわけじゃないよ。そんなことになったら俺、あいつにすぐ消されるだろうし。一番大事な子は、笑満ちゃんだから」


「え……」


「みちゃん」
 

それはずっと、変わりない。