「だ、だってそしたら頼と二人になっちゃうよ? 流夜くん知ったら怒るよ?」
きっと絶対! と、笑満は同意を求めるように先輩に目線をやった。
……でもさ、先輩って結構流夜くんのことからかうの好きみたいだから、からかって終わりじゃないかな。
そもそも、先輩は笑満と二人きりがいいんじゃないのかな。
……先輩のもにょもにょした目がそう言っている。
「あー、だな。この前も淋しさ爆発させてたし。咲桜がよければ俺がこっちに入りたいんだけど」
そう言うから、「そうですか?」と肯いておいた。
先輩から逢いに来てくれたっていう、これが重要だと思うんだよね。
「ね、遙音くんって流夜くんの高校時代とか知ってるんでしょ? どんなだったの?」
私に封をされた包みをまた開いて、笑満が言い出した。
先輩はベンチの、笑満のすぐ近くに座る。
手にした袋にパンが詰め込まれていた。
笑満が振った話は、これこそ私へのお返しだろう。
……どちらの意味のお返しかは、推測だけだけど。



