朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】



勝手に笑満の分の包みを閉じて笑満ごと先輩に押し付けると、今度は笑満は顔全体を真赤にさせて叫んだ。


「笑満だって私をあげるとか言ったじゃん。お返し?」


「ああああれは! いいの!」
 

恥ずかしさに叫び倒す笑満。


先輩は、笑満が言ったというその意味がわかったらしい。


なんとなく納得したような顔つき。


笑満は早々に、私たちの仲を認めていた。


「じゃ! じゃあ遙音くんもここで食べようよ!」


「えー、いいじゃん。二人で行ってきなよ」


なかなか笑満も引かなかった。けど、日頃のお返し時だ。


ん? ふと視界の端に頼が映ったんだけど、おかずをつまんだお箸を宙に浮かせて、口を半開きにした格好で固まっていた。


……また寝てんのかな。放っておこ。