「じゃあ咲桜、ちょっと行ってくるから待っててくれ」


「はい」


《白》の駐車場に停められた車に残されて、今更ながら琉奏くんの言葉を思い出していた。


「……よかった~~~」
 

自分の行き当たりばったり、直さないといけないな……。
 

それでも、宮寺先生も秘密にする側についてくれたとは……。


どうにも私が、宮寺先生に感じたものと流夜くんの評価にはずれがある気がするけど……。
 

流夜くんは、それこそ目の敵みたいに恨まれているように言っていたけど、宮寺先生が流夜くんに見るものが、羨望、だった気がするのはなんでだろう?
 

流夜くんがすきなのかな。
 

……それではまた話がとっちらかるので、私としてはオススメ出来ない展開だ。


大体流夜くんは渡せないし。誰であっても。
 

同性だろうが異性だろうが――あの幼馴染たちであろうが。
 

ずっと、流夜くんの一番でいたい。
 

だから、今度はそうあれるようにがんばりたい。