「あれ、夏島?」


「げっ! 宮寺……」
 

友達といたところを宮寺に見つかった俺は、呻き声をあげて額を押さえた。


宮寺が来ると知って以来ガラにもなく隠れていたのに。


「なんだ、お前こっち来てたんだ。桜庭行くかと思ってた。神ぐ


「うおらっ! あ、わりーわりー、足が滑った」
 

宮寺の脇腹に中段蹴りが炸裂した。
 

俺といた友達三人が呆気にとられて、口半開きになった。
 

宮寺のネクタイ摑んで低くささやく。


「ここであいつの名前出すんじゃねえよ」
 

睨みつけると、宮寺はうなった。


「お前……本気で蹴んなよ。痛いって」


「遙音、宮寺先生と知り合いなのか?」