朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】



「―――――」


「俺は、非道い生まれをしているかもしれない。生きてることが嫌いだった。独りだけ残された自分が恨めしかった。世界も嫌いだった。でも、咲桜が生きている、咲桜がいるこの世界が、すきになれたよ。……咲桜のおかげで」


「………っ、なんで……っそんなこと言うのぉ……っ」


「本当のことだから」


「うぅ~っ」
 

誰かに認めてほしかった。


流夜くんは、最初に私の頑張りを認めて、頑張らないことをゆるしてくれた人だった。


だから、安心して傍にいられる人になった。


傍にいたいと願う人に。


そして今度は、私の命を――


「咲桜がいなくちゃ、俺はこの世界が嫌いなままだった」


「……っ、」


「だから、俺が惚れた咲桜は、そのままでいいから。……そろそろ、自分の命をゆるしてやらないか?」