「開けるよ! いきなりっ
ん、と口をふさがれて詰まった声を出す。
「んにゃ!」
「お前面白いなー」
形勢逆転。完全に流夜くんが主導権を握っていた。
シートベルトはもう外してあるから、私を抱き寄せるのは簡単だった。
「りゅ! こういうことするときは事前に言ってよ!」
「先に言ったらお前を驚かす楽しみ減るだろ」
「耳元で言わないでー!」
しっかり抱きしめられているので、流夜くんの口は私の耳元に近い。
吐息も感じる距離だ。こ、これは額がくっつくのとどっちが近い……⁉
私の動揺なんて、流夜くんにはありありと伝わっているだろう。
「どうだった? 宮寺の講義は」
「え? あ、うん。……細部まではわからなかった」
「……わからなかったのか」



