朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】



「? 流夜くんの生き方って普通じゃないの?」
 

真顔で問うと、流夜くんは固まった。


「……あまり普通ではないな」


「そう? よくある話ではないと思うけど、珍しい話でもないんじゃない?」


「………」
 

流夜くんは沈黙してしまった。
 

先ほどは直前で引っ込めた流夜くんの指が、今度は伸びる。


「そうかもな」
 

柔らかく温かい頬に触れられると、ドキドキが再燃してきた。
 

流夜くんがキスをした瞬間と、私が目を開けた刹那が重なった。


「!!!! りゅ!」


「あー、目ぇ開けた」
 

泡喰った私に楽しくなったように、からかい口調で言う。