「撮った写真は総て咲桜によって管理されていました。咲桜がダメだというものはネガを燃やされました」


「……結構過激だな」


「んで、そのときの写真も燃やされました。俺としては気に入ってたんですけど」


「………」


「見ます? 一枚だけ焼いたヤツあんですよ。今なら特別にタダでいいですよ?」


「………」
 

先生は黙って手を出して来た。苦笑を隠せず懐を探った。


余裕ばっかだと思ったら、咲桜のことになると急に子供っぽいところも見せる。


この人いじんの面白―。


くっそむかつくけどさ。


「咲桜が手を引いた場面です。お前も助けろって、まあガチで殴られた思い出の一発目ですね」


「……――手を引いたって物理的な意味だったのか⁉」