私は直接接触したことはないからどこまでとはわからないけど――流夜くんが警戒していることは、伝染する。
「んで、それなりに出来てしまう奴だった。言っても、ただの勉強が出来るタイプで終わるかもしれないけど――このまま、あの人に憧れるだけなら」
そこで頼の『評価』は終わるようだった。
流夜くんについて語って、その『敵』で最終的に評価して。
私は胡乱に眉を寄せる。降渡さんや吹雪さんまで調べ上げていたか……。
「……頼、どこまで調べたの? お前の情報網ってどうなってるの」
「それなりに使えるモノは全部使って。そしたら出てくる出てくる。面白―くらいだよ、あの人らの周りは」
くすくすと笑いを噛み殺す頼。
……普段からその百分の一でも活動してくれないかな。頼むよ。
……頼は別種の楽しみを見つけてしまったようだ。
三人に喧嘩売りにいかないといいけど。



