「頼が何か言うようだったらちゃんと言ってね?」 『いや、あたしには何も言わないでしょ、頼は』 「そう? ごちゃごちゃ言ってきそうだけど……」 『咲桜にはごちゃごちゃ言うだろうけどねー。でも、目下は宮寺先生か……』 「笑満」 私の声は少し尖(とが)った。 案じてくれるのは嬉しい。けど。 ……でもね。今日は、ね。 「今日は笑満の嬉しい日です。今日くらい自分の幸せ抱きしめててよ。私の心配はしないでいい」 『―――』 笑満は押し黙った。苦笑を浮かべて続ける。